2010年9月23日木曜日

ボランティアガイド

観光地、特に歴史的な文化遺産などには
ボランティア(といっても有料な場合が多いですが)ガイドなるものがあり、
地元の人がその土地独自の解釈を織り交ぜながら効率的に案内をしてくれます。
最近そういったガイドさんを利用する機会が多く、
ガイドブック片手に自分でまわるよりも遥かに楽しいものです。

そのきっかけは数年前、京都のあるお寺で修学旅行の団体に遭遇したことからでした。
日本史の先生らしき方が生徒数人のグループと行動していたのですが、
その先生の説明がとても面白くてタメになる。
例えば「この庭の眺めは、この位置に正座して見ることを想定されてる」とかとか。

なるほどねと思いながら僕もずっとその先生グループに後ろからついてまわって
その先生のウンチクを聞いてました(笑)

で先日、武田信玄と上杉謙信が5度にも渡って戦った川中島の古戦場に行ったのですが、
そこのボランティアガイドさんがちょっと他と様子が違っていたのです。

僕が史跡に近づいて行くや否や、「これから見学?、15分で終わるから説明するよ。無料だし」
と言って寄って来ました。


普通ガイドをお願いする場合は、事前に観光協会に問い合わせたり、
現地のガイドセンターで申し込んだりするのが普通で、
向こうからのアプローチというのはあまり無いものです。

かなり怪しさプンプンでしたがw
ここの観光地は積極的だなぁと思いながらついていってみました。

ただ、解説の内容は結構面白くてとてもわかりやすいものでした。
そして解説を聞きながらまわりを見渡すと、
そんなに広くないエリアの中に同じようなグループがいくつもありました。

ますますこの人はいったい何者なんだろうと思って聞いていると、
ひと通り解説が終わったあたりで、「お昼ご飯食べた?」と聞かれ
「そこにある蕎麦屋はこのへんじゃ一番うまいよ」と言って
近くのお土産屋と蕎麦屋が数件並んでいるところを指差して
「よかったら食べてって、特にあの一番手前の店ね」と。

その時すべてを悟りました。「あぁなるほどな、と」

おそらくこの人はあのお店のご主人なんですね。
そしてまわりにいたその他のガイドさんも、そこに数件並んでるお店のご主人たちなんですかね。

まぁ確認したわけではないので、あくまでも想像の範囲ですが。

観光地にある多くの土産物屋やお店の前で客引きをしているだけですが、
なるほど考えましたね。

しかもガイドの内容もなかなかクオリティが高く、
これなら、もしそろそろお腹すいたな、とか、
お土産買わなきゃ、とか思ってたら気持ちよくそこで買いますね。

これぞまさしく、最近話題の"FREE"マーケティングですな